02.レッドは、絆される

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駐車場に辿り着いた俺は、社用車に乗り込む。 なんだか今日は予定に無い動きが多くてどっと疲れた。 背もたれに体重を預けながら、俺は先程の仮眠室の会話を思い出していた。 何なら、聞いてしまったことを後悔さえしている。 電話口では社長の楽しそうな声が響く。 "潮音。もう、放っておけないだろ。" ____この人には、お見通しのようだ。 「…社長。動く許可をいただけますか。」 "何を今更。 僕が許さなくてもそうする勢いだったくせに。 昴も絡んでるんだからね。興味深いな。 弟くんは、最近良く出てる"仁志かえで"っていう子だよね。" 「……社長が直々に動くのはやめてくださいよ。」 "さて。それはどうかな。" 「…勘弁してくださいよ。」 この親父は本当に言うことを聞かない… 急に痛み始めたこめかみを抑えながら俺はため息を漏らした。
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