03.レッドは、知る

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"その紹介恥ずかしいなー。  おはようございます、穂積昴です。" "すばる、出てくるの早いよ。" "ごめん待ちきれなくて。" "早速仲睦まじい様子の2人です! この後いろいろとお2人の関係について聞いていきたいと思います!" 「…なんで、穂積昴が!?ひより、どういうこと…っ!」 「わ、私にも分かりません…っ!」 どういうこと。 どうして、穂積さんがゲストで登場するの。 私はテレビの前で彼に釘付けになる。 そんな私を他所に、かえでと隣同士で座った穂積さんは、爽やかな笑顔で司会者の質問に答えて番組は進んでいく。 "お2人はどうやって仲良くなったんですか?" "俺がレッド好きで。その後もすばるの出てる作品は全部観てて、ファンだったところからですかね。" "俺、最初レッドって呼ばれてたんですよ。恥ずかしいから止めろって言いましたけど。" "あはは!面白いですね。そんな風に呼ぶのはきっと、かえで君だけですね。" "……どうでしょうね。" ニコリと、綺麗に笑う彼に司会者の目がハートになっている気がする。 私は穂積さんに出会った頃を思い出して顔から火が出そうだった。 私、こんな有名な人の名前も知らず、挙げ句の果てに本人に聞いたりして、穴があったら入ってもう冬眠してしまいたい。
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