01.レッドは、出逢う

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__________________ _________ 「お疲れ様です。」 「「お疲れ様です…っ!」」 今日のスケジュールを終え、廊下ですれ違う女性スタッフ達にそう挨拶をする。 ニコリ、張り付いた笑顔で微笑みを贈ればトーンの上がった声で返事が返ってくる。 この気持ち悪い笑顔に気づかないもんかね。 早く帰りたい。 溜息を漏らし、そう思いながら歩いていると前方から何かが物凄いスピードで向かってくるのに気がついた。 嘘だ。気づいた時には遅かった。 「……いっ、た。」 強い衝撃に耐えきれず尻もちをつく形になった俺は、事態の把握に時間がかかった。 「ご、ごめんなさい…!」 そんな謝罪の声が同じ高さから聞こえ、ぶつかられたのだとやっと分かった。 「本当にすみません…っ、お怪我無いですか?」 座り込む俺の目の前には、そう尋ねる人影。 焦ったようなその高い声に、漸く目を向ける。 そして。 その大きなアイスブルーの瞳に、一瞬で捕らえられた。 す、と綺麗な鼻筋に薄く小さな桜色の唇。誰がどう見ても美人だと言うであろう端正な顔立ち。 栗色の長い髪が毛先だけふわりと揺れている。
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