幼馴染はお天気雨

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 僕らは同じ高校に入り、同じ大学へ入った。お互いに特化した何かがあるわけでも、極めたいものがあるわけでもない二人だから、学部だって同じだ。……時間割も。  家族からは「いい加減にしなさいよ」とか「よく飽きないな」とか「こうなってくると、もうなにかの呪いね」とかさんざん言われてるけど、外野の言葉なんか関係ない。  言っておくけど、僕が彼に付きまとっているわけじゃない。  人生において分岐点が来たときは「どうする?」ってお互いに相談し合って「じゃ、俺も」とお互いに同調してきた結果がこうなったということ。  そんなわけで、友達も共通の友達ばかりだ。  平太は持ち前の明るさとパッションで交友関係が広い。お隣さんにいる僕も当然ながら一緒に仲良くなる。  今回もイベント大好きな平太の発案で、仲のいい学部の仲間同士でバーベキューへ行くことになった。  レンタカーを三台借りて、免許持ってるやつに乗せてもらう。平太も僕も、免許は持ってないから、やっぱり一緒に同乗組。  携帯のお天気アプリをチェックして、「よし」とアプリを閉じる。  明日は天気もいいらしい。  いつもより早く、ご飯を食べ終えて一番で風呂を済ました。明日持って行くかばんの中には、虫よけスプレーにかゆみ止め。酔い止めも入れといた。財布とポケットティッシュ。平太の鼻血ように五個はいれた。ゲロ袋……もとい、ゴミ袋も五枚。バンドエイド。  道具はバーベキュー場で借りる手はずになっているし、準備はこれでバッチリだろう。最後に、携帯の充電コードを差し込んだ。  明日は朝の八時集合だ。七時に目覚ましをセットし、早く寝ようとベットに潜り込み目を瞑る。うつらうつらと意識が薄らごうとした時だった。  枕元の携帯がブーブーと鳴り響く。  うぅ……なんだよ。  中途半端に意識が落ちかけていただけに、倦怠感が半端ない。  誰だよ……ったく……。
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