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母
「あとは、怪異を探すだけだな」
「…………………………」
「広尾?」
「なぁ…怪異を倒すのは、具体的にはどういうことなんだ?」
「そうだな………この世から消滅させることだろうな」
「消滅させたら…怪異が持っていた感情や、思いも消えるのか?」
紙から目を離さずに問う
「おそらく‥な」
「そうか……」
「何か、躊躇う理由があるのか?
だが、怪異を倒さない限り俺達が探しているものに辿り着けはしない
どれだけかわいそうでも、仕方がないんだ」
「かわいそう、とかそういうのじゃない
ただ………一緒だなって、思ったんだ」
「一緒?」
「なんでもない、話しすぎた
さっさと行こう
この匂いのせいで気分が悪くなってきた」
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