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「お前、チャッキーとユッコの会話よく聞いてるし、いいアドバイスできんじゃん?」
タックンがそう言ったタイミングで、女性店員が「お待たせしましたぁ♡」と塩ホルモンを運んできた。イケメン揃い(俺以外)だからか、声もテンションも高い。
「あ。オネーサン、オネーサン。いきなりなんすけど、コイツ何歳に見えますー?」
タックンが俺を親指で指して、しょうもないことを尋ねる。店員に絡むのはやめろ。そして店員、イケメン達を見てうっとりしたあとに、俺をガン見するのやめろ。
「うーん、ハタチ……もう少し下ですか?」
「ほらチャッキー。これがお前の現実だ。あ、オネーサンありがとう」
店員は「ごゆっくりどうぞ♡」と極上の笑みを残し去っていった。
なにがショックって、ハタチ以下に見られたことより、実年齢に興味を持たれなかったことだ。普通は「本当はお幾つですか?」とかあるだろう。
ダメだ、イケメン三人に囲まれたら、俺のモブ度がメーター振り切る。今年の七夕は『平等な世界にしてくれ』って短冊に書こう。
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