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「何か励まされた。お礼に甘めのミルクティーね」
と、笑いながら手渡すと彼女はキョトンとした顔をする。
「何で、甘めのミルクティーが好きって知ってるの?」
「え? あ、いや。ただ、甘い方がいいかなって」
確かに、何故そう思ったのかもわからないけれど自然とガムシロップを加えていた。
「やっぱり、不思議な人」
ボソリと呟くとミルクティーを口にした彼女は「美味しい」と、幸せそうに笑っている。
「キミは高校生?」
「うん。十六歳。おじさんは?」
「三十歳」
「……お父さんより少し若いくらいだ」
と、微笑んだ顔が少しづつ翳っていく。
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