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プロローグ
ワシの名前はヨネゾウ。
ひょんなことから、見ず知らずの土地に迷いこみ、七転八倒の愉快痛快、ドタバタの毎日を送っておる。
緑の小さい妖怪どもや、赤鬼みたいな妖怪を、バッタバッタと凪ぎ払い、ついた称号が勇ましき者、勇者。
人呼んで、勇者ヨネゾウ
それがワシじゃ。
こんなワシが、ここまで頑張ってこれたのも、隣におる若いムチムチの美女、セシルのおかげじゃ。
セシルは、高名な妖術使い一族の末裔のようで、なんとここの街では、徳川家より知られておる。
驚きじゃわい。
正直ついておった。
夏の厳しい陽射しに、クラっとしたワシは、
どうやら気を失っていたようじゃった。
助けてくださったバーミリオン家の方々には感謝の言葉しかない。
そして、何より献身的に介護してくれたセシルには、なんとお詫びをすればよいやら。
そんなことをいっていると、武器を持たされ(ワシ、鍬くらいしか持ったことないぞといっても、まあまあと言われた!)セシルと共に、妖怪討伐へむかうのであった。
そこでは、一騎当千の活躍をしたワシじゃったが(ワシの意外な才能開花!)、ここでは割愛する。後々語ることもあろう。
ともかく、ワシはその後もセシルと共に雲水行脚し、ついには勇者の称号をもらったのだ。
一向に産まれ育った村には帰れないが、
愛しのセシルがおれば、万事問題なし。
ついには、この地での、最も偉いお方から呼ばれることとなったのじゃ。
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