5 満月への願い

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5 満月への願い

 美亜(みあ)の言葉に、俺は満月を見あげた。  彼女は、一番(つら)い時に、自分の願いを満月に告げた。  でも、その願いは、相手の不幸でなくて自分の幸せ。  そんな優しい美亜に気づかなかった山田(やまだ)は、本当にもったいないことをしたと思う。  俺は、一緒に動いて見える満月に願いを伝えた。  いつまでも、美亜と幸せに生きていけますように……  満月は、俺の願いを受け取ってくれたように、淡く輝いて見えた。                                 おわり
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