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2 紹介を決めた事情
「緊張してきた」
窓際の席に座る美亜が溜息交じりに言ってくるから、俺は苦笑しながら返した。
「大丈夫だって。二人とも、美亜が来るの、すごく楽しみにしてる」
彼女と付き合って一年近くになる。でも、友人としての時間があるから、これ以上お互いを知る必要はない。結婚を考えて当然で、親と会ってほしくなる。
この時期になったのは偶然だけど、美亜との同居を考えているから、その前に親に紹介したかった。
克信から山田の現状を聞いているのも、急ぐ理由だ。
予想どおり夫婦仲は悪いらしい。克信への連絡が増えているそうで、友人といっても気の毒だ。
離婚は断言できないようだけど、そうなっても驚かないと言われた。その時は、そうなんだ、と平然と返したけど内心は動揺していた。
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