3■球技大会☆双子スター誕生!? SIDE:希(了)

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 告白 「ちょっと待って、どうしてそこで空也が出てくるの?」  珠希は不思議そうな顔で僕を見ている。 「だって、空也先輩なら珠希に合うって、珠希は空也先輩のことが好きだって、そう聞いたもん。だから、僕が珠希と一緒にいちゃいけない、って」  気がつくと、僕は言っちゃいけないことを口に出していた。  それと同時に、目から涙がぽろぽろ落ちた。  珠希は目の前で固まっている。 「ちょ、と待って、それ信じてたの?」  珠希の言葉に、僕は頷く。 「それで最近様子がおかしかったんだ? そういう噂あるのは知ってたけど、ぜんぜん違うから。僕、空也のことを友達以上に見たことなんて一度もないから」  今度は僕が驚いた顔をする番だ。 「あのさ。恥を忍んで言うよ。間違ってたらごめん……もしかして、僕と一緒にいたいって思っててくれたの?」  珠希は僕の顔を長い指で拭いながら聞く。僕は頷いた。その瞬間、また珠希に抱き締められた。今度は、さっきよりも力が強い。 「希……好き」  聞き違いかと思って、驚いて僕は思わず体を離した。 「ごめん、迷惑だよね。希が僕との友情を大切にしてくれてるの知ってたから、言わないつもりだった。少なくとも、こんなに早く言うつもりじゃなかった……でも、もう我慢できな」 「好きっ」  気がついたら、僕は珠希の言葉を遮ってはっきりとそう告げていた。 「え……」 「あ、の、僕、珠希のことが好き。友達っていう意味じゃなくって、あの、ずっと一緒にいてほしくて、あの、その、えと」  その瞬間、珠希のおっきな手が僕の頬に触れて、唇に柔らかな感触……。  それはすぐに離れて行ったけど、まぎれもなくキスだった。  僕が驚いて固まっていると、また珠希にがっちりと抱き締められた。 「どうしよう……たまんない、すごいかわいい。すごい好き。付き合ってくれる?」  そんな声が耳もとでして、また涙が込み上げてくるのをぐっと我慢した。 「珠希、大好き」   僕らは、頭がおかしくなったみたいに、好きってくり返し伝え合った。 「さ、少し横になって。試合の前に起こすから」 「うん……珠希、ここにいる?」 「うん。いるよ」  珠希はベッドのそばの椅子に座って、横になった僕の手を握ってくれる。  僕は目を閉じて、その暖かい手を感じて眠りに落ちた。
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