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きみはある館の前にいた。 ここに入るときれいになれるという噂の店だ。 きみは期待に胸を膨らませ、重いドアをゆっくり開く。 きみが館に足を踏み入れた瞬間、ギギギギと音を立てドアは勝手に閉まった。 ガチャリと錠前が閉まった音もする。 まさか閉じ込められた? きみは急に不安で身動きができなくなる。 ドアがあったところを振り向くと、ドアの姿は壁と同化し、もはやどこだかわからなかった。 そこできみは、ドアと同化した壁に奇妙な注意書きを見つける。 ※ 「作品のページ移動はしないようにしましょう。 この作品の趣旨が壊れ、大変危険です。 また、ネタバレや話がつながらない恐れがあります。 必ずを選ぶようにしてください」 きみは一体何のことかと首を傾げた。 ようやく落ち着いたきみは、部屋全体を見まわした。 そこは、壁や床に、紫の薔薇の絵が散りばめられ、フレグランスなにおいが漂うおしゃれな空間だった。 この世のものとは思えない様子にきみは思わずはっとなる。 部屋の中央には椅子が置いてあり、その前に見目麗しい素敵な男性が立っている。あの人はいったい誰なのか。 きみは恐る恐る中央まで進んだ。 男性は、きみを椅子に座るよう促した。 きみが座ったとたん、男性は突然このような質問をする。 「最近、キレイになった?」 「はい」 https://estar.jp/novels/25663129/viewer?page=2 「いいえ」 https://estar.jp/novels/25663129/viewer?page=3
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