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紅茶を飲みながらぼんやり3人を観察しているとそれにいち早く気づいたのは、まさかの会長さんだった。 「…なんだ、何か言いてぇことでもあるのか」 「え!?…い、いや…な、ななないです…!顔が怖いななんて思ってません!!」 なんで話しかけてくるの!?確かに観察してたのは僕だけど…! 驚いた僕はつるっと言葉が滑ってしまった事に気付いていなかった。 視線をうろうろと彷徨わせているとぶはっと吹き出す音が聞こえてきた。 そちらに視線をやれば会計さんが椅子の上で丸まってクツクツと笑っていた。 …笑う要素ありましたかね…? 「あーダメダメ!ほんっとにこの子面白い。面白すぎる…ぶふっ…!か、会長の顔がこわっ怖いってぇ〜!!あっははは!!」 「…いい度胸してんじゃねーか…」 「へ?…あっ!?ぼ、僕そんな事……!」 「指宿くん、いいんですよ。本当の事ですし。お気になさらず」 「おい早乙女ぇ!!!」 ひぃぃ!!会長さんのこめかみに青筋がああああ!!!
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