プロローグ

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 突然だけど、私たちの学年は「4年に一度の問題児学年」なんて言われていた。  オリンピックかよって思うでしょ。  でも、結構的を射た表現だったと思う。  おかげで、授業中にも執筆は進んだ。  勢いのままに、流れのままに。  まあ、さすがに堂々と書いたりはしなかったけどさ。  周りがいい加減だから、多少そうやって内職しても何も言われなかったんだ。  それに、自慢じゃないけど、私は授業は聞いてたから、テストの点数も悪くなかった。  中二の時点では、成績は数学の4を除いて五教科はオール5だったんだ。  まあ、これは謙遜とかじゃなくて、本当の話なんだけど、田舎の中学校の簡単なテストなんて、テスト前に教科書をちょっと見れば、それなりの点数は取れたんだ。  そんなわけで、中二以降の生活は小説を書くのに使ったと言っても過言じゃないかもしれない。過言だけど。
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