蒸発したキャバ嬢

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「ところで、北村、あっちの方はどうなってる?」 「へっへっへ、まあ、ぼちぼちでんなあ。」 「ハッハッハ!で、彼女はいるのか?」 「出来かけたんだけど、蒸発しちまった。」 「ほう、蒸発?いなくなった?」 「ああ。」 「それはまたどういう訳で?」 「それが分からないから蒸発って言うんだよ。」 「ハッハッハ!そうだ、確かに・・・」 「大分、酔ったか?」 「まあ、ねえ・・・」  しばらく沈黙があった後、北村が切り出した。 「ところで、高井こそあっちの方はどうなんだ?」 「俺はそりゃあもう精力絶倫だし嫌でも寄って来るから大したお盛んだよ。」 「そりゃそうだよな、なんたって医院長様だからな。」 「但、結婚した頃は落ち着いてたよ。だけど浮気して離婚して・・・」 「またお盛んになたって訳だな。」 「ああ、盛ん盛ん。でも、もう、けりつけたよ。」 「けりつけた?」 「ああ、とびっきり上玉を見つけたんでね。」 「へえ~、ということはそれと再婚したの?」 「そうさ。」 「そんなにいい女かい?」 「ああ、そうだとも。今度見せてやろうか。」 「ああ、見たい。是非見たいものだねえ。」 「じゃあ、明日の晩、俺んとこ来いよ。こんな機会は滅多にないんだし一緒に晩酌と行こうじゃないか!」 「うん、悪くないね。よし、分かった、是非とも行くよ。」
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