コラム①九尾狐・狼男・酒呑童子

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コラム①九尾狐・狼男・酒呑童子

【九尾狐】  九条が自ら言っているように、強い妖怪トップ10の常連である、かなり強い妖怪。  九尾の尻尾を持っており、妖術を操る。  中国では神から遣わされた神獣として崇められているが、美女に変化(へんげ)して人を惑わせ、国を一つ傾けると言う話から、悪妖として恐れられていたりもする。  日本でも平安時代に鳥羽上皇の前に玉藻前(たまものまえ)という美女に変身して現れ、日本の国政を傾けようとしていたとか。(しかし退治され、石に封印される)  しかし、本作の九尾の狐──九条は別狐らしく、美女ではなく男(しかも大して美男というわけでもない。普通)で、  白面金毛と言われているが、九条は黒髪。  妖怪時は白い狐になる模様(尻尾と耳が白いため)。  そして悪さもしない。  九条曰く、「僕はただのバーテンダー」とのこと。 【狼男】  あやかし……というより、獣人。  普段は普通の人間で、丸い月を見ると狼に変身することで有名……だけど、ロウは黄色くて丸いものを見ただけで変身する。  エル・プレジデンテというカクテルが最たるもの。  銀製品を見ると人間に戻るとされている……が、ロウは「銀」という名前の日本酒を見ただけで戻る。  九条曰く「省エネな狼男」。  しかし、それがロウの悩みの種でもある。 【酒呑童子】  一言で言えば、鬼。  妖術は使わないが、九条と肩を並べるくらい強い。  伝説では三メートルを超える大男であったが、源頼光(みなもとのよりみつ)に討伐された後、生きるために力を使ったら今のような子供の姿になってしまったのだそう。(※本作での話です)  鬼と言えば極悪非道の悪い奴というイメージが強いが、酒呑童子曰く「鬼に横道はない(騙したり、謀ったりしない)」とのこと。 (実際に退治される前にこう言ったという話が残されています)  そこから転じて、本作ではいい奴になった。  まぁ、正々堂々と行ったとしても、人を拐ったり食ったりしてはいけませんけどね。笑 【オマケの頼光サン】 源頼光は、平安時代中期の武将。 源と付いているが、源頼朝さんや、源義経さんとは直接関係ない模様。 摂関である藤原道長さんの側近。 酒呑童子退治は本来、四人(渡辺綱など)で行ったが、今回は酒呑童子退治で一番有名であろう源頼光さんの御名前を使わせて頂きました。
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