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「何か御用ですか?」
結ちゃんはそういいながら、生徒会長の席のほうへ行ってしまう
久しぶりに会ったのに全然話せなかった
最近はそんなんばっかだ。いつも誰かに邪魔される。
まあ、話が終わったら話しかければいいや
そう考えて席に座り、仕事を進めようとした
すると結ちゃんがドアから出て行ってしまった。
もしかして帰ってしまったのかと思ったが、すぐに戻ってきた。なにかしてきたのだろうか?
結ちゃんを見すぎて全然仕事が進まない
気合を入れなおして、仕事に向かおうとすると
ガタンッ
大きな音がした
慌てて音が鳴ったほうを見ると
結ちゃんが神郷先輩のネクタイを引っ張っていた
え、、、、
あんな結ちゃん見たことがなかった。
しかも神郷先輩と顔が近い
色々起こりすぎて自分の脳が追い付かなかった
ハッとして、結ちゃんに話しかけようと思ったけどすぐに出て行ってしまった。
正直、神郷先輩は人に興味がないと思ってたから俺の敵ではないと勝手に思っていたけどこの場面を見てしまってはもう俺の敵だ。
だって、俺の知らない結ちゃんの顔を見てる、知ってる
あーあ。なんでこうも敵が多いかな。
結ちゃん人惹きつけすぎだよ、、、
そう思いながら、結ちゃんが出て行ったドアを見つめる
そしてシーンとする生徒会室
「神郷先輩、結ちゃんは俺のだって」
と低い声をだして言う。
「”俺の兄”の間違いだろ」
訂正するかのように言われる
否定できないのが辛い。
だってそうだ。結ちゃんにとって俺はただの弟。見てて、接していてわかる。
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