わたしのこと

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* 次の授業は体育だった。 今の種目はバドミントン。 ちなみに私は去年トーナメント戦で最下位。 体育は最悪に相性が悪い。 憂鬱な気持ちで試合を見ていたら、ルカが近づいてきた。 「さっき何してたの?」 「さっき?」 「早川にいわれてたやつ」 「あー…絵しりとり」 暇かよ!?と爆笑される。 「てかヨユーだよねえ、これだから頭いい人たちは」 「いや、私よくないし」 「クラストップ10に入ってんのに何言ってんの」 彼女はこういうところが少し面倒。 だけどなんとなく一緒にいる。 嘘だ。 私が計算して近づいたのだ。 この子と仲良くなれそう…って。 はじめに一緒にいた人の中に生理的に受けつけない子がいた。 だからこいつに乗り換えた。 高校最後の年を嫌いな人と過ごすほどもったいないことはない。 「あ、姫が試合するっぽい」 ルカの声で姫を見る。 可愛いから姫。 あの子は本当に可愛い。 可愛いという言葉では足りないほど。 顔だけじゃない、何から何まで完璧。 「よろしくお願いします」 姫が声を出した。 彼女の声は鈴のようだが凛としている。 男がみんな彼女を見るのが分かる。 「姫~!!がんばって!!」 余計な女の声が入った。 ため息をつきたくなる。 私が生理的に受けつけない女。 私ははじめ、姫と受けつけない女と一緒にいた。 天国と地獄。
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