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「ああ…つまんないあんたてカッコいいけど一緒にいてもつまんないのよね…まぁ皆、金、目的で来てる人ばっかだし今ごろ気づくの遅くない?」
「な!…帰る!!」
「あ、帰るのならここの支払いお願いね」
「!…」
黄金井はそう言われて仕方なくそのお店の支払いをしてお店を後にした。
「…なんで…何時もそうなんだよ…」
そう言って黄金井はとぼとぼ歩いていたら
「あれ?…黄金井君?」
「え?…高根先輩!」
黄金井は名前を呼ばれて見てみれば買い物袋を持って店から出てきた羽菜だった。
「まだ帰ってなかったんですか?」
「うん…テイクアウト待ってたから」
そう言って持っていた。買い物袋を少し上に上げた。とそこで一正のお腹が「グ~」となった。
「あ…」
「…もしかしてご飯まだ何の?」
「あ、いや…その…途中で出て来ちゃって…」
羽菜にそう聞かれて一正は曖昧に答えてうつむいた。
「…ちょっと待ってて…」
「え…先輩?」
そんな一正のことを見て羽菜は何か思い出したのか一正にそこに待つように言ってさっき出て来たばかりのお店の中に戻って行った。
しばらくして羽菜は買い物袋を2つ持って戻って来た。
「お待たせ…」
「あ、あの先輩…」
「黄金井君まだ時間ある?」
「え?…ありますけど…」
「よかった…それじゃこの近くの公園に行こ?」
「え!…あ、待って下さい!」
そう言って羽菜は有無を言わせずに先に行き一正は訳がわからないまま羽菜のあとを追った。
「はい…どうぞ」
羽菜は公園に着くとベンチに座ってその隣に一正が座り一正に先ほど買った物を渡した。
「えっと先輩…これは…」
「私のおごり」
「え?…」
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