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「だって先輩ともっと話ししたかったのにて…思って…」
「な、何!言ってるの!」
「だって先輩と話すの楽しかったですもん」
「っ!…からかわないで!」
「別にからかっていませんよ…」
「ぅ…」
一正はそう言って上目遣いをして羽菜を見た。
「…(男の子なのに可愛て思ったら怒るよね)」
「先輩?どうかしました?」
「う、ううん!な、何でもない!」
そう思ったことは本人を前に言える訳もなくその日はそれぞれ帰って行った。
そして次の日
「おはようございます~」
「よう…黄金井、彼女と別れたって!」
「情報、早いですね…上原先輩」
「彼女に振られるとは残念だったなぁ…」
そう言って上原は一正の背中をバシバシと叩いた。
「い、いたい痛いですよ!…叩かないでください!…それに振られたんじゃなくって俺の方から振ったんですよ!」
「マジか!?…振られることが多いお前が…」
「…」
一正は本当のことだったので否定ができなかった。
「え…黄金井君、彼女と別れたの?…だったら私と」
「ダメダメお前じゃ無理だよ」
「何でよ」
「お前みたいにホイホイ彼氏を作る奴に誰が付き合うかよ!」
「何よ…だいたいあんたには聞いてない」
「あら…ひでなぁ」
朝から騒がし社内を尻目に一正はキョロキョロと辺りを見渡していた。
「…高根先輩…もう仕事をしてるんですか?」
そして羽菜を見つけて羽菜がいるところに一正は行った。
「!…黄金井君…お、おはよう…」
羽菜は一正に声をかけられてビックリして開いていたノートパソコンを閉じた。
「おはようございます…高根先輩て何時も出勤するの早いですよね」
「…そ、そう…」
「ええ…もしかして早朝に来て仕事してるとか…」
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