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「あれ最近キレイになりました?」
会社の同僚にそう言われてちょっと嬉しくなった。
「え…そ、そうかな?」
私は高根羽菜、今年で30才になる
最近ちょっと太って来たのでダイエットをしながら美容にも磨きをかけてようやくダイエットが成功した。
「ええ…恋人でも出来ました?」
「そ、そんな…こ、恋人だなんて…」
「ですよね…もうすぐ30才の人が出来るわけ無いですよね」
「…」
羽菜は同僚にそう言われてカチンと来た。
「ああ、俺は駄目ですよ…彼女いますから…おとそろそろ仕事に戻らないと…じゃ」
「…(あいつ持ち上げるだけ持ち上げといて…突き落とすとは)」
「酷いですよね…」
「黄金井くん…」
彼は私より8才年下で後輩の黄金井一正くん仕事が出来てしかもイケメンと会社でもっぱら有名でしかも彼も彼女、持ちだった。
「だよね…ハァー」
「元気、出して下さいね…それに高根先輩キレイになったんだからきっと好い人見つかりますよ」
「あ、ありがと…(なんだか励ましてくれているようだけど励まされていないように思うのはなぜ?)」
それから仕事が終わり帰り自宅をしていたら
「高根さん」
「何?」
「今日、飲みに行きません?」
「え?」
「高根さんがキレイになった記念に祝ましょう!」
「何それ…いいわよ、別に気を使わなくって…それに私と飲みに行ったら彼女に勘違いされても知らないわよ」
「ええ…大丈夫ですよ」
「…君…おごってもらおうとしてない?」
「え…嫌だなそんなわけないですよ…あはは」
そう言って苦笑いして誤魔化した。
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