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黄昏時の鬼ごっこ-洞窟-
ある日、探検隊がいました。
彼らは任務で洞窟を進んでいきます。
任務の内容は隊長含めて誰も知りません。
探検隊の皆がある程度進んだ所、洞窟は急に開けました。洞窟の中腹にある小さな空間は、その真ん中にはまるで机のような方形の石が切り立っていました。
突如隊長が叫びました。
「伏せろ!」
それとともに、恐ろしい光が洞窟の奥で生まれました。そして、それとともに、まるで雪崩のような土埃と赤い光が、こちらへと押し寄せてくるのが見えました。
洞窟の奥で爆発が起こり、衝撃波が飛んできたのです。
隊員は一切に石机の裏に隠れました。
「ぐぉごぉ」
悲しいかな、隊員の一人は逃げ遅れ、爆風に煽られ、元来た方へと飛んで行きました。
隊長は、後ろを振り返りました。
隊員は、まるで踏み潰されたヤマモモの実のように、洞窟の入口の方で潰れているのが小さく見えました。
そして、壁には彼の血が、まるで刻印のようにべったりとこびりついているのでした。
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