あと五分

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あと五分

番外編 エブリスタ妄想コンテスト過去お題より【あと5分】 あと五分で世界が終わる。科学者達は、口を揃えて言う。 どんな風に終わるかは、分からない。 ブラックホールに飲まれるのか。 太陽に焼き払われるか。 地球が割れるか。 南極や北極のあらゆる氷が溶けるのか。 ただ、確実なことはあと五分で世界が終わりを迎えることだった。始まりは、十年続く嵐。それは、確実に僕たち人間の命を削っていた。暴風で物理的に、精神を崩して間接的に。住宅の水没、食料自給の困難。  地球は全てをかけて、自然の再生を測ろうとしている。そして、同時に人類に痛めつけられた自然の償わせをしているようだった。 あと五分で世界は、終わる。 僕は、床につく。 人間の作り出した灯りは、政府の予告通り電力供給を停止させた。ガタガタと窓ガラスを叩く風を子守唄に、真っ暗な地球で僕ら人類は、眠りについた。 あと五分の惨劇を夢に変えるために
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