10年後の君へ

2/3
前へ
/3ページ
次へ
とある街の、小さな小学校。 普段は子供の声に包まれるこの場所は今、夜の闇に包まれ人の気配はない。 校庭の隅にしゃがみ込む、男女を除いて。 「アキラ、タイムカプセルにこんなもの入れやがって」 「ちょっと、泣きすぎよコウ」 「おめぇこそ泣いてるだろ!!マオ!!」 中学時代の同級生、その中でも特に仲良し3人組だと言われてきたアキラ、コウ、マオ。 だがこの場所に、アキラの姿は無かった。 10年後にこのタイムカプセルを開けようと約束したのだが、全員揃うのは叶わぬ願い。 このタイムカプセルを埋めた1年後、アキラは事故で亡くなったのだ。
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加