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その何日か後に、君はパパとママと我が家にやって来た。
ママは大事そうに、でも不安そうに君を抱っこしていたっけ。
僕は、君を最初に見た時、パパとママと何でこんなに体の大きさが違うんだって驚いた。
僕のおもちゃ位のサイズだったから。
それがこんなに大きくなって、今では僕を軽々抱っこしちゃうんだから。
弟に抱っこされるなんて、情けなくなっちゃうよ。
君と出会って10年、もう僕は人間で言うと、おじいちゃんになっちゃった。
これから、あとどれくらい一緒にいられるのか分からないけど、
君のお兄ちゃんでもおじいちゃんでもいいから……
薄れていく意識の中で、君と出会ったあの日の幻影を見ていた。
「生まれてきてくれてありがとう」
10年前の君にそう告げて、僕はそっと瞼を閉じた。
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