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ばあちゃんちの物置を掃除している最中、私はこんな手紙を発見した。
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この手紙が読まれているということは、キミは開かずの物置の扉を開いたということだろう。ここの物置は薄暗く、光も差し込まず、冷え冷えとしていて、いかにも時の流れから取り残されている。
私はこの物置に、とあるものを封印した。段ボールにきちんと梱包し、ビニール袋で密閉を行う。そしてこの封印されし小箱をあける勇者へ、手紙を書いたというワケだ。
この段ボールの中にはとんでもないものが封印されている。どんな物事にも永遠というものはない。この手紙を読んでいるキミは、その深淵に触れたのだ。
封印というものはいずれ解かれる。その道理というのは、私にもよくわかっている。いつの日か、この封印が解かれる日……5年後か10年後になるかわからないが……。いつか来たるその日のために、私はこの手紙を書き記している。
この手紙の下に封印されている段ボールの中には……
賞味期限が1981年のツナ缶(12個入り)が入っている。
ずっと昔、私が購入したものだが、存在を忘れていた。気づいたころには賞味期限は切れていた。
私はツナ缶を開け、中身を取り出し、燃えるゴミと空き缶に分別してることができなかった。開けるのが恐ろしかったのだ。だって1981年のツナ缶だぞ。
だから、私はこのツナ缶廃棄作業を、未来の勇者へと託す。
頼んだぞ、未来の勇者殿。
空き缶はきちんと分別して捨ててくれ。
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……。
ばあちゃん……。
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