10年後の君へ…

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「……誰? マコじゃないよね?」 「マコだよ。忘れちゃったの?」 「違う、だってマコは……」 ……マコこと、秋山(あきやま) (まこと)は、まるで女の子と見まごうような美少年(・・・)で、私は彼と再会したら、絶対に好きだと告白しようと思っていたのに。 そのために、10年もの間ずっと想いを胸に秘めてきたのに……。 目の前にいるのは、女の子と見まごうような……ではなく、女性そのものだった。 「……だって、マコは男の子で……」 信じられないような思いで口にする私に、 「性転換して女性になったの。これでずっと、エミとも仲良しでいられるね!」 あの頃と変わらない面影を残す綺麗な顔で、マコが笑って見せた。 ……かくして10年越しの私の愛情は脆くも崩れ去り、 だけど、これから10年を越えて続いていくだろう、新たな友情が生まれた……。 終わり
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