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「ほんとに、馬鹿みたいに生き生きしてる」
ふっ、と叔母さんが笑って、つられて僕も吹いてしまった。
今、この原稿用紙を見て、恥ずかしいとは思わない。むしろ、全力でひたむきに頑張っていた自分を誇らしく思う。それと同時に、いつまでもウジウジと悩んでいる自分が小さく思えてきた。
「ちょっと元気貰ったかも」
「でしょ?」
「……もう、描き方は忘れちゃったけれど」
叔母さんは、目を瞑ってふるふると頭を横に振った。
「本気でやって無駄になることなんて、一つもないのよ」
最後の一言で、やっぱり相談して良かった、と思った。
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