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暗くなった帰路に着き、妙な淡い色をした空を眺めながらゆっくりと歩く。
僕は、本当は……ただ逃げたかっただけなんじゃないかと思った。全力でやって失敗するのが怖くて、何らかの理由をつけて、今やるべきことから目を背けてた。そして、叔母さんはそれを、最初から全部見透かしていた。
太陽に向かって手を伸ばす。
また、見つけられるだろうか? 真剣に打ち込める何かを。……とりあえず、勉強に一生を捧げる気にはなれない。それでも今は、本気でやらないといけない。これは、母さんを納得させるための手段だから。後に、新しいことを始めるの為の。
うん、とひとりでに頷く。
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