アイ アム ブラッディ・リベンジャー

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 地面に転がるのは悪党の残骸。  眼前には強化手術を施されて怪物となった、かつて人間だったなれの果て。  怪物はアスファルトを踏み割り、私へと肉薄。  鋭いかぎ爪が私の胸部装甲を引き裂き、火花を散らす。  ただの人間だったのならちり紙同然に破かれただろう重い一撃。装甲越しとはいえ、その衝撃は体内に伝わっていた。 「ガァアアッ」  怪物が唸り、極太の腕を振ってラリアットを決めてくる。  私はリンボーダンスよろしく背中を海老反りのように曲げて豪腕を回避。がら空きになった怪物の背中に鋼鉄の拳を叩き込む。 「グギャァッ!?」  メリケンサックが肉体にめり込み、緑色の血液を撒き散らす。怪物特有の人工改造済血液だ。性質(たち)の悪いことに強酸性、だが私の拳は耐腐食性。お構いなしに拳を連打、マシンガンパンチを叩き込む。 「ガッ、オッ、ギャァアアアッ!?」 「とどめだ」  反撃の余地を一切与えず、私は弱った怪物へと必殺技を撃ち込む。  特製スパイク付きのシューズによる、必殺キック。  鋭い棘は怪物の筋肉を引き裂いて、骨をへし折り胸部を貫通する。そして心臓をえぐり取り、絶命させた。  ずぼり、と怪物から足を引き抜く。  いつも通りの風景。  ブラッドバスと化した敵アジトと、全身血みどろの私。  だが、今日は――
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