夏の朧げ

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不思議な体験だった。 一瞬でいなくなるなんて。 そんなはずがないのに。 でも、辺りをどれだけ見回してもいなかった。 僕は、そんな少女は居なかったと思い始めた。 散策をやめ、すぐに別荘に戻ろうと思った。 真っ直ぐ一本道の先だ。 しかし、すぐ帰るとまた小言を言われる。 そのため母の機嫌が治るまでは帰りたく無かった。 僕は、ため息をつきながら辺りを散策することにした。 だんだんと日が落ちていった。 町と違い、街灯もなかった。 遠くまできて気がした。 始めてきた場所ということで僕なりにテンションが上がっていたのかもしれない。 途方に超えた僕は立ち止まり辺りを見回した。
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