雨のやさしさ

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「だってさ、ガラスにつくとぼくたちはまあるくなれるんだ。あの、とおいおっきいおひさまみたいにね!」 「雨くん……。君は自分の存在を消してしまう太陽にまでやさしいんだね」 「ううん。おひさまはぼくのからだをきらきらひからせてくれるんだよ!!」 うれしそうに言う雨くん。 「それにね、ぼくたちはなんどでもうまれかわれるんだ。だからつぎはどんなところにふれるかな、ってわくわくしてるんだよ」 「そうだったんだ……」 「それにね、こおってゆきになるときもある」 「そうなの?」 雨のこと何にも知らなかったなあ……。 うつむくと雨くんは言った。
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