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本日大安、ついに透の結婚式を迎えた。
ハレの日の新婦は赤石美也子。
こんな日が来るなんて思ってもみない。
美也子は俺の妹だ。
里桜が透をウチに連れて来た日、その日は妹の運命の日でもあった。
「大事な妹をかっさらっていくんだ。俺の嫁さんを泣かせたことはゼッテー忘れてやらねぇ」
俺がいじわるくそういってやると、
「うん、貴文には頭があがらないよ」
透は苦笑いして、それでも、
「でも貴文がずっと里桜を見守ってきたように、俺も美也子を大事にする」
そう約束してくれた。
だから俺は、
「それなら安心だ」
胸を叩いて保証してやるのだ。
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