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可愛すぎて好きすぎて
我が子が好きで好きで仕方ない。
10歳ともなればそれはもう口が立つし、なまいきで、叱れば逆ギレ、頼み事をすれば生返事。お互いいらいらするしきーってなる。
だけどやっぱり可愛いは可愛い。特にあれ。寝ているときは可愛くて堪らなかったりする。いや、それだけじゃない。
10歳で、男の子で、だけどまだぎゅってさせてくれるし、ぎゅっとしてくれる。そういうところはめちゃめちゃ可愛い。
6歳の下の女の子と、自分の気が向いたときだけ私を取り合ってくれるのもまぁ可愛い。
6歳の子はとても優しくて、疲れてない? っていつも気遣ってくれる。
いつも頑張ってくれてありがとうってことあるごとに言ってくれる。大好き大好きってぎゅってしてちゅってしてくれる。
いつでも私の見方でいてくれる。私が悪くても私の見方。おそるべき大好きフィルター。もちろんそういうところもくそ可愛い。
そんな目にぐりぐり突っ込んでも全く痛くないほどの君たちも、10年後には傍にはいないかもしれない。
20歳と16歳。
特に二十歳の君は、もう家を出ている可能性が高いよね。
そしてそのまま就職して、その後は〝帰省〟という言葉でしか帰ってこなくなるのかもしれない。
16の君はまだもう少し家にいてくれるかな。
でもそこから二年経ったら、もう外に出てしまうかもしれない。
……やだなぁ。
やっぱりずっと家にいてほしいなぁ。
いつまでもずっと傍にいてほしい。
10年経ったら、もう二十歳と16なんだね。
早いなぁ。だっていま10歳の君とすごした10年なんて、ほんとあっという間だったよ。
そんなことを考えていると勝手に涙がでてきてしまう。
それをそっと拭いてくれる6歳の君。
全然気付かないで笑っている10歳の君。
いったい誰が育てたんだろう。勝手に育ったのかな。
いや、私だ私。って言っても良いかなぁ?!
そんな君たちが、どっちも可愛くて、どっちも大好き。
あ、もちろんパパも……。
ひとまず今思うのは、10年後もみんなで元気に笑っていられますように。
まずはそこかな!
それからのことは、またその時考えよう。
それまで、そしてそれからも、ぼちぼちみんなで歩いて行こう。
私もぼちぼちのんびりいこう。
のんびりいっても、やっぱりきっとあっという間なんだろうけどな!
10年後の君たちへ。
そんな重すぎるかもしれない愛が、幸せが、少しでも届きますように。
あんまり頑張りすぎないでいいからね。
END
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