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私の父はとても威厳強い人だった。家族の皆は父の命令を必ず受け入れた。毎日家庭では笑いが絶えなかった。
ある日お父は笑わなかった。
あんなに笑いを大事にしてた父が笑わなかった。でも、私達は笑っていた。
いや、嗤っていた。
父の胸元が赤く染まる。
父は家を汚すことを許さなかった。私達は約束を守る。
父を、この汚物を汚れてもいいところに埋めよう!
母は痣だらけの手で父を運んだ。兄は傷だらけの顔で嗤っていた。
私はただただ喜んだ。
これで本当の笑いの絶えない家庭が築ける。私達は約束を守る。
大丈夫だよお父さん。私達はこれからも約束を守るよ。
だから安心して死んで。
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