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春日菫
ここで蛇足ではあるが、僕について知っていただくには、不本意ながらも欠かせない人物を紹介しよう。
春日菫（カスガ スミレ）僕よりも10歳程離れた血の繋がった姉。他にも兄弟はいるが、ここでは菫のみに留めておこう。
僕が初等部に入る頃、姉は高校生、私立の女学院に通ってはいるものの、外見は大和撫子そのものではあるが、中身は清楚とは無縁な生き物だ。
まず姉は空也に会ってからやたらと興味を抱くようになった。『絶世の美少年』だとかほざい…失礼、言っていたね。
確かに空也の容姿をそうとるのは姉だけに関わらず、そう珍しいことではない。だが何故姉がおかしいのかと言うと、そこへ僕との関係や、初等部で一緒になった久慈珠希との関係までもを勝手に妄想しだすのだ。
美少年をはべらせたい、苛めてみたい、等という欲求から集められた資料により、僕の性的人格は形成されてしまったのだった。
まぁ今となっては僕もその考えを理解できないわけではない。それは、もしや姉に染められたのかと思うとぞっとするが…。
そう、僕の性癖は何も知らない真っ白で幼き僕に、あの姉が染め上げてしまい、今日に至るのである。
非常に蛇足な話で申し訳なかったが、本題に戻ろう。
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