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僕には好きな人がいた。
その娘はいつも明るくて、まるで太陽のような存在だった。眩しすぎて、日陰者の僕は遠くからしか見ることが出来ない。
でも、僕になくてはならない光そのもの。
彼女は友達がいじめられていたら相手に真っ向から立ち向かって守ってあげて、いじめる敵を撃退する強さを持っていた。格闘術を学んでいるらしく、その立ち振る舞いは美しかった。
彼女はとても誠実だった。曲がったことを嫌い、どんなに年上が相手でも自分の意見を真っ直ぐに伝えていた。
彼女は誰とも分け隔て無く接している優しい娘だった。僕のような男にも声を掛けてくれて、心配してくれて。それがきっかけで僕は恋に落ちた。
でも僕の気持ちは届かない。
届いちゃいけないんだ。
だから僕は、この気持ちを胸の中に留めておくんだ。
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