永遠にお眠り

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 ***  兵士たちは、気づかなかった。  例え巻き戻すことができても、巻戻したことを誰も覚えていなければ――結局悲劇は、同じように繰り返すだけということを。  犯してしまった過ちは、覆らない。  時の流れに、ただの人間が逆らうことなど、けして神は許しはしないのだ。  永遠に繰り返す地獄の中。何百万回になるかもわからぬ世界で、再度彼女は叫ぶのである。 『今こそ応えよ、十年前の君よ!時の女神の名の元、我らに時間遡行の術を与えたまえ……!』
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