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ドアーフ族とエルフ族は仲が悪いと昔から相場が決まっている
ドアーフのデイジーとエルフのナシュも然り
彼等は常に競い合い
何かと相手よりも上に立ちたがったていた
「弓は斧よりも強い」
「はぁ!?」
また今日も始まる
彼等の意地の張り合いが
「なっ!?なぜそんな事が言える!」
「決まってんだろ?遠方攻撃ができるからさ」
「斧だって投げれば遠方攻撃だろ!ふざけるな!金髪!」
「あ?飛距離が違うんだよ!筋肉バカ」
「くっ…だったら弓は使用回数があるじゃないか!それに比べ斧は無限に使えるぞ。どうだ!トンガリ耳!斧の方が強いだろ!」
「それは偏見だ。そんな事よりドアーフは背が小さいなぁ。そんな身長じゃ、いつまで経ってもジェットコースターに乗れねーぞ」
「そんな事はない!私だって背伸びさえすれば…」
彼女は負けじと
限界までつま先を立てる
「ほら!お前と同じくらいあるだろ?なめるな!」
「誰が背伸びしろと言ったよ…まぁいいわ。それとドアーフの女ってのはヒゲがボーボーらしいな…お前も毎朝剃ってきてるのか?ん?」
「ぶっ飛ばすぞエルフ!」
【斧と弓】
「やれるものならなぁ…ま、ドアーフごときでは俺には勝てん」
「黙れ…デコひろし」
「この龍の骨で造設された弓があれば貴様などイチコロなのだ」
「そんな木の枝がどうした?黙れと言ったはずだぞ、聞こえなかったのかハゲ」
「ハゲぇ!?……貴様ぁ…」
いつもの風景
同じ空間にいるだけで速ケンカ
この先何があろうと、二人は一生相入れる事はないだろう
誰もがそう思っていた
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