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小学四年生の秋。
私は仲良しだった友達四人組でタイムカプセルを埋めた。
当時、大好きでたまらなかったA君と親友のBちゃん、そしてチビだけど優しいC君と私の四人だ。
「二十歳になった今日、みんなで掘り起こそう」
そう約束をして、この木の下にスチール製で出来たお菓子の空き箱を埋めた。
あの頃十歳だった私は今年の五月でハタチを迎え、今まさに、約束をした十月十日、町が一望出来る丘に立っている。
時刻は午前七時を少し回ったところだ。
樹齢何年だか分からない桜の木の根本を見つめ、小さなスコップをサクッと土に突き立てた。
十年前、みんなと交わした会話がありありと脳裏へ蘇る。
「十年後、自分以外の誰かに手紙を書こうよ!」
言い出しっぺは親友のBちゃんだった。
「書きたいやつは自分にも書いていいんじゃね?」
Bちゃんに賛成しつつも、A君が別意見を出した。
私は二人の意見に大賛成だった。大人しく聞いていたC君も笑顔で頷いていた。
私は張り切って二通の手紙を書き、空き箱に入れた。
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