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「おめでとう裕太!」
「おめでとう優美!」
ぱこんと鳴るクラッカー音と火薬のなんともいえない香り。
それが10回目の結婚記念日の開始の合図だった。
「今日のためにわたし、うでによりをかけて御馳走を作ったわよ!」
「ほとんどプーバーイーツやん」
ハッハッハッハッハと笑い合うとこまでが毎年恒例のセレモニーだ。
ここからは毎年ドキドキワクワクのプレゼント交換タイムだ。
「そ、それじゃあ…プレゼント交換する?」
「そうだな。ふっふっふ、今年も優美が仰天する姿が楽しみだな」
「いやいや、今年は裕太が腰を抜かすんだから!」
「お、言ったな?なら今年は優美から発表してよ」
「今年はって…去年もそんなようなこと言って私からじゃなかったっけ?」
「はっはっはっは、チャンピオンは座して待つだ」
「なにそれ?ま、いいわ。1番手から1番ハッピーなプレゼントで蹴散らすわ」
「おぉ、それは俺の立場がなくなるなぁ」
「ふん、そんな風に笑ってられるのも今の内よ。私のプレゼントは……ジャンジャジャーン!スーパー精力剤ヤマタノオロチドリー「おいばかやめろ」
「え、なんでよ。最近性欲落ちてきたんでしょ?これ飲んで元気出しなさいよ。」
「え、これが1番ハッピーなの!?てかまずこれ去年も買ってなかった?」
「そーだっけ?まぁ、いいじゃない。去年は去年、今年は今年。今年も飲んでハッスルしなさい。じゃ、お次は裕太のプレゼント公開よ」
「おうよ!俺は優美と違って健全も健全でなおかつ最強ハッピープレゼント!」
「能書きはいいから早く出しなさい」
「うっせ、ジャンジャジャンジャジャーン!プイピトンのドレス!360000円!」
「素敵!好き!愛してる!ねぇ着てみていい!?」
「おうよ!」
うわぁすっげー似合うよ!こんなの似合うの優美だけだって!まじでまじで世界一可愛いよ優美…
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