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家庭というものの条件は外見の体裁のみで、中身を問わない。
その形は目に見えず、一つとして同じものはない。
私は母と父が怖かった。
それでも父と母は私にとってはかけがえのない家族であり、その歪な形が私にとっての家庭であった。
母はとても綺麗だけど、すぐに怒る。
綺麗な顔が歪むととても怖い。
沸点もよく分からない。
情緒不安定で、怒るとよく私と妹を殴った。
父は母より少し年上で、滅多に帰ってこなかった。
帰ってくると忌々しい顔で見られた。
優しくされた記憶は特にない。
父もよく私と妹を殴った。
父がたまに帰ってきたとき、私と妹はベランダに出された。
最初は泣いたが、そのうちそういうものかと思って諦めるようになった。
寒い夜は妹と肩を寄せ合って。
暑い夜は少し離れて手だけを繋いで眠った。
母は父がいないとき、時折別の男の人を家に連れてきた。
そういう時も、私と妹はベランダに出た。
寒い夜は毛布を持って。
暑い夜はお気に入りのぬいぐるみを持って。
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