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 ちがう、ぼくじゃない。  きみを殺したりなんかしていない。  だってきみは生きているじゃないか。  ぼくが殺したのは――。  あの日、雷鳴が響くなか、ぼくが階段から突き落としたのは――。 「ほら、やっぱり。姉さんを殺したのは、あなたじゃない」  凍えるような冷たい声。  いままで愛し合ってきた彼女ではない。  ぼくの知らない、女がそこにいた。
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