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不幸の手紙
『不幸の手紙』
そう書かれた手紙が、真美子の机の引き出しの奥から出てきた。
「こういうの流行ったよね」
真美子はなつかしくて目を細める。
小学生のころに流行ったチェーンレターだ。
中身は、
『これは不幸の手紙です。この手紙と同じ文を5人の人に出さないと、あなたは不幸になります』
「私こういうの、けっこう止めちゃったんだよね」
その一通がこうして残っていたのだろう。
手紙を止めるのも捨てるのも、かなりの勇気が必要だったことを思い出す。
「でも、先生もダメだっていってたしね」
それに友だちにこんな手紙を書きたいとは思わなかった。
それでも小学生だった真美子は、怖くて布団で震えたものた。
だけど17歳の今、真美子は普通に暮らしているし、
「うん、私不幸でもないわ」
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