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十年前の俺へ
あっと言う間、って訳ではないけども。
もう十年、時が経ちました。それともまだ十年、なのかなと思ってしまうな。
なんだかんだで元気だよ。空元気なのかもしれないけれど。
私は未だに兄貴のことを引きずっては泣いていることがあるよ。
車の免許を取って、遠出をできるようになっても。
「兄貴が元気だったら、隣に兄貴を乗せて出掛けていたのかな」とか考えることがあるよ。
私に兄が居た事を知っている知り合いは少なくなりました。
……正しくは、俺が一人っ子ってことで周りに通している、というか。
とにかく、まだまだ兄貴のことで引きずっているから安心(?)してほしい。
十年後の俺は社会人をしているよ。
医者も、スクールカウンセラーも、何だかんだで難しくて。
挫折して、挫折して。それでも何だかんだで生きているよ。
物語を書くことに関しては、色々とあって数年くらいあまり描いていない状態だ。
昔の俺みたいに、いっぱいいっぱいお話を書ければ良いと思うことが多いけども、中々指が動かないんだ。
でもね、十年の間に色々なことがあったんだよ。
好きなジャンルで、凄い尊敬できる人と友達になれたんだ。
……まぁ、今はちょっと、俺に元気が無いからあまり話せてないけどさ。
本は出せてないけど、同人誌は何冊か出したよ!
今後もそういう活動は出来たら良いなって思ってる。
それと、TRPGっていうアナログゲームにはまりました。
昔はネットで人狼をよくやったりしてたけど、人狼とはまた違う面白いゲーム。
この頃の俺はまだ知らなかった筈だから、知るのを楽しみにしてると良いさ。
……とまぁ、文章を見てもらえば分かるけども、俺は俺ではなくなりました。
いや、俺が出ることもあるけど。
社会に出るっていうことは、俺が俺という状態で出られないっていうのと同義だったんだ。
だから今は、私、ってなってることが多い。
違和感もあるけども、でもなんだかんだで生きているから。……うん。
お父さんもお母さんも、おばあちゃんも元気だよ。
明日は父の日だから、父の日のプレゼントを準備した。
お祖母ちゃんを車に乗せて買い物に行く事だってある。
十年って流れは凄いけども、それでも皆元気だよ。
十年前の俺から、今の私に繋がっているよ。
だから、安心して生きて、俺。
十年後の私/俺より
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