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一糸纏わぬ状態になった静留の身体を東弥の視線が滑っていく。 彼は静留を頭から足先まで観察し終えると、温かな手のひらをそっと静留の腹部に乗せた。 骨張った手に上半身を満遍なく撫でられる感覚はくすぐったくも心地いい。 しかしその心地よさに安心している余裕はなかった。 大好きな彼の前に全てを晒している。 今までにも局所的に恥部を晒したことや露天風呂に2人で入る際に裸になったことはあったが、こんな風にあからさまに性的な目的でしっかりと全身を眺められるのは初めてだ。 「静留の身体は本当に綺麗だね。ずっと触れていたい。」 言葉と共に満遍なく静留の肌に触れる優しい手つきはそれでいてどこか熱っぽく、それがさらに静留の鼓動を加速させる。 どうすればいいのかわからずにただじっと下腹部の疼きに耐えていると、太腿の内側に彼の手が入り込み、弱い力でそっと合わせを開いた。 「やぁっ…。」 開かれれば局部を彼の目の前に晒してしまうことになる。 それを理解した静留は慌てて声を上げ身を捩ったが、もう遅かった。 大きく開かれた足の間に挟まっている彼の身体のせいで足を閉じることができない。 隠そうと伸ばした腕もあっさりとシーツに縫い止められてしまう。 「隠さないで、俺のこと見てて。 …力を抜いて。そう、いい子。」 泣きそうなくらい柔らかな低い声に胸が締め付けられ切なく疼く。 先ほど触れた彼の心臓はあんなにも暴れまわっていたのに、自分を見つめる彼の瞳はどこまでも優しかった。 身体の熱が治ったわけでも恥ずかしさがなくなったわけでもない。 でも彼が望むならば全てを晒したいと、そう思ってベッドに身体を預ける。 しばらく頭を撫でられ何度か唇を啄まれた後、開いた足を大きく上に持ち上げられ、彼に後孔を晒すような体勢を取らされた。 東弥の視線が静留の中心に集中する。 「ぅー…。」 その部分を見られることへのあまりの恥ずかしさに静留は小さく呻き声を漏らした。 身体に溜まった熱のせいで緩く主張を始めた性器を、まだ一度だって彼に晒したことのなかったその下の壺口を、そんなに近くから彼が見ているなんて、顔から火が出てしまう。 「…東弥さん、あんまりみちゃ、だめ…。」 震える声でなんとか紡いだが、静留の心配をよそにローションを纏った東弥の親指が優しく入り口に触れた。 初めての感覚にぞわりとする。 決して中に侵入することはなく、ただその部分をほぐすようになんども静留の入り口に指の腹が柔らかく押し当てられた。 痛くはない。むしろ気持ち良くて静留は高く吐息で喘ぐ。 「静留。」 しばらくそうして入り口を弄られた後で急に名前を呼ばれた。 「少しだけ中に指を挿れてもいいかな?」 続いてぞっとするほど色を帯びた男の低い声が静かな室内に響く。 「う、うん…。」 少しでも先に進みたいと思い頷けば、東弥は優しく笑んで。 柔らかく濡れた静留の蕾にそっと小指の先端を添えた。
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