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“痛い”ととっさに叫んでいたが、おそらく痛みは伴っていない。
それどころか走った刺激は快楽で、痛いというのはその強さを脳が痛みだと誤変換したからこそ漏れた言葉だったのだろう。
排泄器官としてつくられたその部分に指を受け入れ快楽を得るだなんて恥ずかしい。
東弥の手を離し、おそらく真っ赤になっているであろう自らの顔を両手で覆う。
「…あの、ね、…きもちかったの、…びっくりして、いたいって、いっちゃったの…。」
しかし東弥が心配して苦しむのは嫌だから、羞恥で声を震わせながらも静留はなんとかそう紡いだ。
「本当?無理してない?…ちゃんと顔を見せて。お願い。」
言いながら東弥の手が優しく静留の手を持ち上げる。
「…ほんとう、だよ…?」
東弥に嘘は言わないし、そもそも静留は嘘をつくのが苦手だ。
感情を言葉にすることすら大変なのに、それをさらに偽るなど難しすぎる。
じっと見つめ真実だと訴えれば、やっと彼は口元を綻ばせ、静留の腹部に優しく口づけを落とした。
「ぁっ… 」
粘膜の柔らかいその部分に東弥の温もりが触れたことで、ひどく安心感を覚え静留は甘い息を漏らす。
「お腹、気持ちいい?」
静留が頷くと、今度は彼の大きな手がさするように静留の腹部に触れた。
「んっ…。」
__きもちいい…。
触れた部分が多幸感に満たされ、全身から力が抜け、それとともに下腹部に熱が溜まっていく。
「このままもう一回するから、痛い時は言ってね。」
声とともにふたたび後孔に指が埋め込まれた。
東弥は静留の腹部を撫でながら先ほど強い快楽をもたらした部分まで指を到達させると、さらにそこで第一関節をゆるく曲げ、指の腹でその部分を何度もノックする。
「ゃっ、あぁっ…んっ…。」
感じる部分を執拗に刺激され、静留はひっきりなしに喘ぎを漏らした。
すでに下腹部に溜まっていた熱が暴走し、吐精ではない新しい快楽の逃げ場として静留の身体を痙攣させる。
痙攣しながら大きすぎる快楽に耐えきれず泣いてしまった静留を、東弥は優しく抱きしめ、熱が落ち着くまであやしてくれた。
「よく頑張ったね。後ろで気持ち良くなれるなんてすごいよ。」
たくさんの甘い言葉とともに身体中の至るところに口付けが落ちてきて。
それが唇に落とされた時に静留は意識を手放した。
「大好きだよ、静留。」
遠くで大好きな声が甘く静留の名を呼んだ。
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