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(静留side)
鏡に映る自分の醜態に静留はいっそ目を瞑ってしまいたかったけれど、切れ長のダークブラウンの瞳が鏡越しに放ってくるglareのせいでそうすることすらできず、“ぅー”、と呻き声を漏らした。
穴があったら入りたい。
というのも、達した後静留は先程の黒い布を着せられ、ベッドのそばに持ってこられた全身鏡の前で東弥の膝の上に載せられているのだ。
黒い布は確かにワンピースの形をしているが服というにはあまりにも生地が薄く、そのうえピッタリとしているためかえって性器や乳頭が強調される様に浮き出てしまっている。
「…これ、はずかしい…。」
鏡越しに東弥を縋るように覗くと、彼は優しく微笑んで、静留の頬に口付けを落とした。
“かわいい”、と低い声が耳元で囁き、とくんと心臓が跳ねる。
しばらくぼうっと彼に見惚れてしまい、その間に静留の身体は何故かくるりと反転していた。
鏡越しではなく、今度は本物の東弥の瞳が目の前に映って。
恥ずかしいと言っているのに彼はワンピースを脱がせてくれず、なぜかまだ使い方がわからない細い何かを手に持って静留に見せた。
「静留、一つお願いを聞いてくれる?」
__おねがいって、なんだろう…。でも、ぼくにできることなら…。
大好きな東弥のお願いなら聞きたいと、静留はこくりとうなずく。
「この細いのは、猫さんのしっぽなんだ。つけるためには静留のここに挿れなきゃいけないんだけど、頑張ってくれる?」
ここ、と言いながら先程解された後孔の入り口に触れられ、身体が熱くなった。
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