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(東弥side)
__…本当に、一体俺は何をしてしまったんだ…。
ショッピングモール内のカフェで論文に目を通しながら、東弥は静かにため息をついた。
静留が今幹斗とどんな話をしているのか考えると、何かしてしまったのではないかと気が気ではなく、全く論文の内容も入ってこない。
そもそも心当たりがありすぎるのだ。
静留が可愛くて毎日のように深く身体を繋げてしまっているし、最近はプレイにも段々と性的なものを混ぜてしまっている。
昨日なんて、プレイで静留に性器をLickさせた際、懸命に舌を伸ばすいとけない様子に興奮して彼の胸に精を放ってしまった上、精に汚された白い肌に煽られ、そのまま今度は行為に及んでしまった。
「…不満なら俺に言ってくれていいのに…。」
やりすぎていることなど分かっている。だから苦しいなら苦しいと言って欲しい。
そう東弥は思っているが、静留が幹斗に相談するということはしっかりと信頼関係が築けていないということなのだろうか。
「…だめだ…。」
考え事のせいでまるで理解できない論文は諦め、立体駐車場に入り車で寝ることを決めた。
〜〜♪
疲れていたようで案外すぐ意識を失った東弥は、着信音で目を覚ました。
画面には“風間幹斗”、と表示されている。
“もしもし東弥?静留君のこと迎えに来て。”
「もういいって?」
“うん。”
「わかった、すぐ行くね。幹斗もありがとう。」
“こちらこそ。静留君と話せて楽しかったからありがとう。”
電話を切った後、東弥は急いで幹斗の家に向かった。
時刻は14時30分。予定よりはだいぶ早い。
チャイムを鳴らせば、とてとてと愛らしい足音と共にドアが開いた。
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