夏のss

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(東弥side) 「おかえりなさい、東弥さん!」 帰宅後、いつも通りドアを開けると、玄関で待っていたらしい静留がお出迎えの挨拶をしてくれた。 本当に、いつまで経っても可愛らしい。 東弥を目に映しただけでこんなにも幸せそうに、無邪気に笑うのだから、愛しくてたまらない。 「ただいま。」 柔らかな唇に口付ければ、静留の白い頬がほんのりと淡く染まる。 そんな控えめな恥じらいにも欲情させられて、たまらず東弥は夜まで待とうと思っていたお願いを口に出してしまった。 静留と付き合うまでは自分の理性にかなり自信があったのだが、その理性も彼の前では本当に仕事をしない。 「静留、お腹見せて。」 「!?お、おなか…?」 丸い瞳をこれでもかと言うほど大きく瞬かせ、静留が赤面する。 抱かれるようになってから、日に日に恥じらいを覚えるようになった。 着替えの時には無防備に服を脱いでも平然としているのに、ギャップがたまらない。 「そう。お腹。静留のかわいいお腹、見せて。…だめかな?」 もう一度じっと目を見て問いかけると、静留は潤んだ瞳で上目遣いに東弥を見上げ、“だめじゃない… ”、と小さな声で囀った。 こんなふうに、東弥の言うことをなんでも聞いてくれるから、時々本当に壊してしまいそうで不安になる。 「静留、present(見せて). 」 弱いglareを放ちながら命令すれば、静留は躊躇いがちに、着ていたシャツの裾を持ち上げて東弥の前に肌を晒す。 「ぅー…。」 恥じらいの声と共に晒された乳白色の腹は、新品の陶器のように少しのただれもなく、美しい。 「本当にかわいい。」 言いながら、東弥はしゃがみ込んでその腹に顔を埋め、呼吸をする。 ふわり、と搾りたてのミルクのような、甘い香りが鼻を掠めた。東弥が以前静留にプレゼントした後静留のお気に入りになった、肌に優しいボディーソープの匂いだ。 谷津の言っていた1日の疲れが吹き飛ぶと言うのは、どうやら本当らしい。 「!?と、東弥さ、くす、ぐった… んぅっ… 」 ぴくぴくと身を捩りながら、吐息混じりの高い声で喘ぐものだから、余計に止められなくなる。 「ごめん、もう少しだけ。」 「んっ…、がんばっ…、るっ… 」 倒れまいと健気に耐える姿のいとけなさにさらに情欲を掻き立てられ、結局東弥はこのあとベッドに静留を連れて行く羽目になったのだった。
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